今回は指導や授業を通して「生徒の人間力を上げる」方法についてです。塾講師として生徒に勉強を教えたり成績を上げたりするのは当たり前のことです。しかし、それだけで満足してよいのでしょうか。みなさんには、ぜひもう1ランク上の先生になって頂きたいと思っています。
そのため、プラスアルファとして、生徒に「人としての魅力」を身に着けてもらうことができれば将来的にも生徒のためになります。人としての魅力、ここでは「人間力」と定義させて頂きます。それを養うことで生徒の勉強に対する姿勢や考える力をもアップさせることができるのです。それでは、生徒に「人間力」を身につけさせる指導についてご紹介します。
目次
常識力をあげよう
いくら勉強ができて成績がよくても、人としてやってはいけないことがあります。
- 目上の人に対してタメ口で話す
- 人と会っても挨拶をしない
- いつも無表情の人
こんな人がいたらどう思うでしょうか。大抵の人は敬遠してしまいますよね。自分が受け持った生徒にはそういった大人になってほしくないですよね。もし、生徒がそのような態度をとっている場合は、塾講師として指摘してあげることも必要です。しかし、指摘して叱るだけの指導は、多感な時期の生徒の反発心を招くおそれがあります。
指摘と同時にメリットを伝える
指摘する時には必ず、同時にメリットを伝えましょう。例えば、
- きちんと敬語が使えて挨拶ができるといったことは、人として基本的な礼儀作法である
- さらに笑顔で人と接することができれば、自然と周りに人が集まってくる
といったように具体的なメリットを伝えてあげましょう。特に、小中学生では、敬語の知識が不十分でうまく使えていない場合が多いです。そういったときは、「どう言えばよいのか」1から教えてあげることが大切です。常識的な礼儀作法を徹底することで授業にもメリハリが出てきます。
自分の頭で考える力
少しむずかしい問題があると、自分で考えもせずにすぐ「わからない」と塾講師に丸投げしてしまう生徒に出会うことも少なくないでしょう。ここで塾講師がすぐに解説を始めては、考える力がつきません。
ヒントを与えて、考えさせるクセをつけよう
そういうときはまず、ヒントを与えましょう。例えば、数学であればいくつか公式を並べます。「この問題に使う公式はどれでしょう?」などとクイズのようにすると生徒も楽しめます。そして、生徒が何かしら答えたら「なぜそのように思ったのか」を聞くようにします。
- 「僕はこう思う」
- 「私はこのように考えた」
と生徒の考えを言わせるようにするのです。「自分で考えざるを得ない状況に誘導する」のがポイントです。生徒が思考過程を口に出すには「生徒自身が思考し、思考を整理してまとめる」というプロセスが必要です。最初はうまくできないかもしれませんが、繰り返すことで必ず「自分で考える癖」が身につきます。
これは勉強だけでなく、社会に出てから「あらゆる問題を解決するために必要になる能力」です。塾でこのような能力を身につける機会を与えることで、将来的に生徒の役に立つでしょう。
発信力をつけよう
生徒がわからない素振りを見せたら、すぐに手とり足取り解説をしてあげる…これは親切な塾講師といえるでしょうか。塾講師が先回りをして教えてあげることで、生徒は自分から質問をしなくてもいいと思ってしまいます。授業が「受け身」になると、勉強に対する姿勢も「受け身」になってしまいます。生徒がわからなさそうにしていても、それは考えている途中かもしれません。
自分から発言させる環境を作る
見ていてじれったく感じるときもあるかもしれませんが、生徒からの質問を待つことも必要です。なるべく生徒自身から「ここがわからないので教えてください」と言えるようにするのがベストです。そのためには「迷う箇所があったら言ってね」など、生徒が質問しやすくなるような声掛けを問題の前にすることも有効です。
ただし、いきなりそうさせるのは難しい
ただし、入塾したばかりで塾に慣れていない生徒や、性格的に質問ができない生徒もいます。そういった生徒に対して授業時間中ずっと待ち続けていると保護者から「放置している」とクレームがあがる可能性もあります。ある程度のところで区切り、「今どこを考えている?」などの声かけをしながら徐々に自分で質問をするよう促していきましょう。
まとめ
いかがでしたか?今回は、能動的な生徒にさせるためのノウハウでした。自分が人を成長させられる人間になるためにも、生徒を人間として大きくできるようになって下さいね。
参考リンク
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