こんにちは。今回は塾講師の指導力のスキルアップついてです。教育には正解がありません。しかし、塾講師の”教え方”には「やってはいけない教え方」が存在します。今回は、その事例を踏まえつつ、では実際にどのように教えることができればいいのかをお伝えしていきます。まず結論から言うと「いきなり質問に答える」ことと「テキストの解答をそのまま読みあげる」ことの2つです。では、早速その2つについて解説していきます。
目次
よくない教え方 2つの事例
「いきなり質問に答える」
個別指導で「質問に答える」のがいけないことなの?と思う方もいるでしょう。もちろん、最終的には質問に答えることになるのですが、「いきなり答える」という部分がいけないポイントなのです。
具体的な場面を想像してみましょう
「先生、この問題が分かりません」
「この問題は、こうやって解くんだよ」
・・・
「なるほど、わかりました」
「頑張ってね」
なんでダメなの?
このような場面です。これはよくある場面なのではないでしょうか。この教え方をしてしまうと「生徒が次につながらない」のです。つまり、再現性がないのです。
なぜならば、
- 「なぜ、そのプロセスをたどるのか」
- 「どうやって、その解答方法が思い浮かんだのか」
という視点がないからです。つまり、テキストの解答を見せることと同じなのです。理想とするイメージは「2人3脚」です。後ほど詳しく解説します。
「テキストをそのまま読み上げる」
2つ目の事例は、すぐに想像がつくと思います。1つ目の事例よりひどいですよね。答えを読み上げるだけだったら、先生はいりません。自分で解答を読んだ方がよっほど早いですし、手間がかかりません。ここについては、塾講師であれば分かっているでしょうから次の具体的な指導方法にいきたいと思います。
ではどう教えればいいか?
ここからが本題です。3つのSTEPでいきます。
- まずはどう考えたのか聞き、歩みを揃える
- 解くために必要な全てのパターンを考える
- その問題を解けたことで、何ができるようになったか考える
教え方1「まずはどう考えたのか聞き、歩みを揃える」
まずは、生徒と同じ目線になる必要があります。どこまで分かってて、どこが分からないのか。何の知識が足りないから、この問題に詰まっているのか。を分析しましょう。
具体的な場面でいうと
「じゃあどこが分からないか一緒に考えてみよう」「まず、あなたはどうやって考えたの?」というように、「引き」の指導するということです。「引き」の指導についてはこちらの記事をご覧ください。
解くために必要な全てのパターンやツールを考える
ここは少し複雑なので、ゆっくり説明していきます。別の記事で、具体的にいくつかの事例をピックアップします。そのため、今回は触りの部分だけをお伝えします。
英語長文で具体的に説明
英語の長文問題が分からない生徒がいたとしましょう。英語の長文問題を解くためにはざっと考えるだけで下記の4つの力に分けられます。
- 単語や熟語
- 文法
- 読解力
- 設問の意図を汲み取る力
例えば?
例えば、「下線部と同じ意味の単語を答えよ」という問題であれば、1つ目の「単語や熟語」の力が必要であることが分かります。「長文の内容と合致する選択肢を選べ」という問題であれば、3つ目の「読解力」の力が必要であることが分かります。大切なのは「全体を俯瞰した時に、何の力が足りないのか、全体として何を力を身につければいいのか」を伝えることです。
ポケモンで例えるなら
ポケモンで例えるなら、攻撃する技を繰り出す時に、4択で技の一覧が出てきますよね?
具体例
自分がピカチュウだとして、敵がゼニガメだとしましょう。ゼニガメは水ポケモンですから、技一覧が電気技が有効です。そのため、下記の4択だとしたら、あなたはどれを選びますか?
- 電気ショック
- たいあたり
- なきごえ
- しっぽをふる
もちろん、電気技である「電気ショック」を選びますよね。このように、2つ目に「この問題に一番有効な解法の一覧を掲示」してあげることが必要なのです。
その問題を解けたことで、何ができるようになったか考える
最後に「結局、何ができるようなったのか」を考えましょう。つまり、できるようになったことを抽象化してあげることです。これをできるようにしなければ、今まで教えたことが全部ムダになってしまいます。
具体的にどういうこと?
具体的に言うと、生徒が持っている英語長文テキストの140ページの5番の問題しか解けていない状況です。入試や学校のテストでその問題が出るなら、そのままで良いでしょう。しかし、そうではありませんよね。そのため、「この問題を通して、どんなパターンの問題が解けるようになったんだっけ?」と問いかけてあげる必要があります。
まずは2人3脚で手伝ってあげる
ここは生徒1人の力では難しいので、講師側からある程度教えてあげても構わないでしょう。「今回の問題を通して、英語長文の内容合致問題の解法が分かったね。内容合致問題は、〜〜のように解けば、他の類似問題が出題されても解けるよね」というように、抽象化してあげることができれば、次につながり、生徒の成長になります。
まとめ
いかがでしたか?指導力あげるためにも、この記事を参考にして日々の授業に臨んで下さいね。
参考リンク
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