塾講師バイトの「学年別の教え方」まとめ

今回は、塾講師バイトとして働く予定で、「まだ担当生徒の学年が決まっていない、分からない」という人のための記事です。各学年を教える前に、注意しておきたいワンポイントアドバイスです。自分が教える可能性のある学年だけを見ておきましょう。

受験しない小学校の教え方

近年では、小学生のうちから塾に通うことが当たり前になりつつあります。学校のクラスの子の大半が同じ塾に通っていて、学校の延長のような風景も珍しくありません。ひと昔前では、小学生のうちから塾に通うといえば、「中学受験でもさせるのか」と思われていましたが、現在では中学受験をしない子でも塾に通っていますでは、何のために塾に来ているのでしょうか。

小学生で習う内容は、これから先、中学、高校へ進学して勉強することの基礎です。基礎をきっちりと固めておくことで、その後の成績にも差がでてきます。中学受験をする子のように目標がないため、少し面倒なことがあると「塾をやめたい」と言い出すかもしれません。

しかし、今勉強していることが先の勉強で活きてくることなどを伝え、続けさせること」を目標にさせましょう授業で問題が解けたら褒める、宿題を出し、来週までの課題を掲示して、やってくるように約束するなどして、守れたらまた褒めるといったことで、生徒の自己肯定感を高め、塾に継続して通わせましょう。

受験をする小学生の教え方

中学受験をする小学生は、本人だけでなく、保護者も熱心に塾へ通います。受験しない小学生よりも、テストなどの結果に対してとてもシビアです。結果が残せないと塾や塾講師への不満や不信感につながります。

反対に、よい成績を残せれば塾や塾講師への信頼感も高まります。生徒・保護者・塾との三者関係をスムーズにしておくためにも、模試で成績を残すこと」を目標にさせましょう。日頃から小テストの成績を張り出すなどして競わせるのも手です。

模試などのテストでよい成績を残すためには「実践力」も大切です。授業時間を問題の解き方など指導だけで終わらせるのではなく、時間を計って時間内に問題を解く演習をさせるなど、本番を意識して授業をするようにしましょう。宿題も時間を計らせるよう指示すると、より実践力を養うことができます。

中学1年生の教え方

中学1年生は定期テストと初めて向き合うことになります。普段から勉強をしないといけない生活に戸惑いもあることでしょう。

まずは、普段の授業についていくことが大切になります。そのため、復習を中心とした学習を指示することが良いでしょう。

そのうえ、「問題を解くこと」=「勉強」と思っている生徒が多いので、問題演習を絡めながら指導することで、飽きさせずに勉強習慣の定着を達成できます。生徒に負荷をかけすぎないように気をつけながら、成功体験をたくさんさせてあげることで、勉強から逃げずに続けられるよう指導することが大切です。

中学2年生の教え方

中学2年生は「中だるみの学年」ともいわれています。中学校での生活にも慣れ、部活動も熱心に取り組みますが、そのぶん勉強がおろそかになりがちです。塾講師も「まだ受験生じゃないし…」と呑気に構えていると、一年後の受験で大変な思いをすることになります。

定期テストの点数にこだわりをもたせるようにし、毎回の定期テストでしっかりと得点できるように勉強の習慣を身につけさせましょう。「部活で忙しいから宿題はなしでいいよ」なんて甘いことを言っていてはいけません。忙しい中でも、どうやって勉強をするかを考えて実践させましょう。宿題の量を少なくしても構いませんが、宿題が全くなしでは学習する習慣を身に着けさせることができません。

また、宿題が出ないことで保護者からのクレームにもつながります。宿題が多すぎてもクレームがくることがあるので、生徒の自宅での生活を聞き取り、やれそうな範囲の量を宿題に出してあげましょう。また、定期テストが終わったらすべて忘れる…では勉強した意味がありません。学力が「定着」するようにタイミングを見て繰り返し復習をさせましょう。

中学3年生の教え方

ほとんどの生徒が「初めての受験」です。思うように点数が取れず気持ばかり焦ってしまう、テストごとに緊張してしまい普段の力が出せない…など、メンタル面での壁を経験することも少なくないでしょう。

中学3年生は大人に近づいてきていますが、やはりまだ子どもらしい側面もあります。嫌なこと、つらい現実から逃避してしまう(勉強をしなくなってしまう)子もいます。

受験にはメンタル面も非常に深く関係してきますので、勉強だけでなく「受験に対するメンタル面での強さ」も鍛えてあげたいところです。生徒ひとりひとりの状態をよく観察し、メンタル面での成長を促すような言葉がけをすることが大切です。

高校1〜2年生の教え方

高校1~2年生は、まず新しい環境に慣れなくてはいけない時期になります。人間関係の構築や、部活との兼ね合い、勉強量の増加など対応しなくてはいけないことが多くあります。

その中で、学校の勉強についていかなくてはいけない上、大学受験のことも考え始めるとなると勉強時間が足りなくなってきて、勉強から逃げる生徒が続出します

従って、この時期こそ、効率よく成績アップに繋がるような勉強方法が必要になります。そのためには、まず自分に必要な勉強がどのくらいあるのかを全てリストアップし、成績アップのためには1日にどのくらい勉強する必要があるのかを計算する必要があります。

その上で、1日の生活スケジュールを組んでいくことが良いでしょう。

「何時から何時は英語のこの勉強を必ずやる」だけど「それ以外はゲームしてもテレビを見てもいいよ」とメリハリをつけた勉強を意識付けさせることで「時間管理能力」をつけさせることが大切となります。

ここで変な勉強の癖をつけてしまい、勉強をしているのに勉強時間だけで成績アップにはつながらないとなってしまうと、大学受験に対して非常に悪影響になってしまいます。「勉強時間<勉強の質」と考えさせてあげられるように意識しましょう。

高校3年生・浪人生の教え方

高校3年生や浪人生の受験生にとって大切になるのは、志望校に合格できる勉強です。そのために必要のない勉強をしていても、目標に対してはムダなものになってしまいます。

従って、まずは生徒が志望校合格のために、本当に必要な勉強をピックアップする必要があります

そのために、過去問研究を手伝ってあげることが大切です。その上で、しっかりと1日ごとの勉強ノルマを設定すること。つまり、合格から逆算して勉強カリキュラムを作成してあげる必要があります。

そして、生徒に勉強に意義付けをしてあげましょう。そのことにより生徒は目の前の勉強に必死に取り組むことが出来ます。合格のために勉強しなければいけないことを理解させ、日々過ごさせることで勉強に「計画性」を持たせ、受験を納得して終わらせることが大切ということです。

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